2月19日に日本のたてもの展を見に行ってきました。
いや、本当は本館とかでもやってる期間にちゃんと行きたかったのですが仕事が怒涛で行けず泣
コロナ下においては美術館や博物館もなんだか行きにくくなって。
そんな騒ぐ場所でもないから大丈夫だと思いますけどね…
昨年は全然いくことができなかったのが悲しみ。
アウトプットばかりではダメでやっぱり何かしらでインプットしないといけないと思う。今は確かに映像で様々なものを見ることが出来るけども。
それでも実際に自分の目で見た時の色味や色調。質感や雰囲気に勝るものはない。特に実際に目で見た物で商売している身なら尚更に。
だからこそ行けるときは観に行きたいと思う。
さて、久しぶりだね。本館です。
この日は本当に日本晴れで気持ちのいい朝でした。午前中から急いで動いていました。午後から仕事だったので12時位までしか時間がなく。
入場制限があるチケットでしたのであまり密集するということもなく観れたのも幸いだったかな。
表慶館。
本当はまずは内装からじっくりと観たいところなんですが、、、
泣く泣く中へと急ぎました。
この展示は、木造建築を中心として昔から現在に至るまでの建物の構造を1/10スケール模型と共に解説してくださる展示でして。
まあ、建築模型を見にきた次第。
入り口にて出迎えてくれたのは3法隆寺の5重塔をはじめとした建築模型。
自分一応180位あるのですが見上げるほどの大きさです、圧巻、圧巻
大して苦労もせず普段見上げているくらいの角度での写真が撮れる。
といえば大きさがわかるかな?w
法隆寺の5重塔。修学旅行の名所でもあり歴史の勉強にも出てくるよく知られた建築物。
こういった建築模型は修繕の検討や参考にされるため本当に実物のミニスケール版となっており中の骨組みも寸分狂わずに再現されている。
なんで、こんなに趣のある、重厚な色遣いがあの時代にできたのだろう。
そして上層にいくにつれて緩やかに小さくなる屋根。遠近法でさらに高く見える。
和風建築の醍醐味といえばやっぱり軒下の垂木垂木垂木!
しっかりと屋根を支える構造でありながら、均整の取れた並びや構造は惹きつけてやまない魅力がある。
屋根の反りや、丸桁から尾垂木、雲雀雲肘木、大斗、側柱へと流れていく荷重の受け流し構造もデザインと実用性がバランス取れたもので素晴らしい。
何がすごいって塔本四面具が再現されているところじゃないかなぁと思いつつ。
階段の手前の小さなLEDが照らしていました。
唐招提寺金堂の模型。
こちらは大胆に真ん中で半分になって中の構造が見えるようになっていました。
真横から覗けるようになっていました!
これめっちゃ楽しい。不審者になりつつ屋根裏の骨組みとか、柱と壁の関係性とか舐めるように見てました。
いやいや、だって、こんな風になってたら見るでしょ!
天井や、梁の飾りまで精緻に表現してある物を見せられれば感無量に尽きる。
もし和風の駅舎が現在もたてられていたらこんな感じの天井の駅舎もあったのだろうか…?
奥の回廊部分にも手抜かりなし。後世に伝えるという面でもやはり貴重な資料だなと思います。
長寿寺本堂
木材っていいなと思う反面、管理も大変だよなぁとそんなことも考えながら観ていた展示。
うーん。立派。
階段部分へと伸びる屋根と回廊の屋根のつながり具合もカーブの微妙な変化も計算され尽くしてるのだろうけども綺麗に繋がっているよな。
複合した曲線を綺麗に合わせるって大変だと思うので素晴らしいな
屋根の内側の骨組みもだけど、奥座との仕切りになっている部分の作られ方もすごい。実物通りなのだろうけど、こういうのはスケールが小さくなればなるほど再現が難しいし、たとえ1/10と比較的大き物だとしてもそれは同じだと感じる。いやむしろ、精緻に行えば再現出来てしまう(デフォルメの必要がない)というのは逆に厄介でもある。
春日大社本社本殿
小さいのになんという存在感なのか。
ここまでに観てきた展示に比べれば圧倒的に小さいのに存在感はすごい。
側面から見ると少し屋根が大きく見える。
これも前から見た時の存在感の裏打ちのような物なのだろうか?
斜め後方より。
照明が当たっていないところも多く逆にエッジが強調されていてかっこいいなと思う。
仁科神明宮
なんだか、ジブリとかそういうのにふっと出てきそうな佇まい。
先ほどの春日大社に比べれば大きい。
正面から見ると門と、本堂の屋根が同じ作りで大きさが違うだけなのだとよくわかる。
こういう建築はどのような理由で行われたのか気になる次第。
表慶館の吹き抜け部分のドームをチラと見て。
大仙院本堂
こちらも真ん中でパカりと真っ二つにされている模型です。
ふすまの作りも見事、、、、
こちらは庭も再現されていました。
こういう縁側に座ってアイスとか食べたいなぁとか思ってしまいますが、、w
庭の方から見る。なかなかしっかりと作り込まれています。こういうのも現地を見に行って写真か何かを残して丸々再現しているのかな?
気になる次第。
しっかりとした太い梁が目に入ります。
欄間の細かい細工も、屏風の表現も精緻すぎて、、、
南大門
これ、すごく大きかったです。
アクリルで仕切られていて横には回り込めず、半分に割られた真ん中を通過する形。
幾重にも重なって屋根を支えている垂木群。同じ作りが重なることで重厚感が出る。
にしても、屋根の反りが凄いなぁ。
ここから上に登れたんだな。としみじみ。
真横から一階の天井で、2階の床下。
そして、2階部分
からの屋根裏!
自分でも2階の床面が目線ギリギリの高さで腕を伸ばして撮影させてもらいました。
人混みもなかったので立ち止まれて撮影出来てよかった。
こんな太い柱が何本も立って、組み合わさっているのが不思議。
やっぱり釘とかも使ってないのだろうか?木を組み合わせていく宮大工さんの技法は感銘を受ける。
観に来てよかったけど駆け足すぎてやっぱり残念。
そして本館の近現代の方の展示も見たかった!
むしろそっちが見たかったまであるけど。こちらはこちらで見た甲斐がありました。
今後の製作の参考にもなりましたし。
本館の方も駆け足で見て回ってましたが、屏風絵の所でふと立ち止まり。
よくある渓流の絵、なのだけど不思議と惹き込まれた。
何度も前後に折れている屏風を生かして風景の奥行きが増しているように見えて。
ああ、こっちから光が差していて、前に折れている所だからこう繋がってくのか、、、なんて感じつつなんだか目が離せなかった。
たまにあるそんな出会いが楽しいからふらふらと色んな展示を見たくなるのでよかった。
屏風って、真っ直ぐに平にしてみたらどう見えるんですかね?
ちょっと気になった一枚でした。。
最後は科学館のD51をちらっとみてお仕事に向かいましたとさ。
天気が良くて本当によかった午前中でした。
ではでは。
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